「美鈴こそどこ?」

「せっ誠司から先に言ってよ。
私が先に質問したんだからっ!」

まあ、そうだな。
でもなんだか照れくさい。
だって─...

「俺さ...弁護士になりてえんだよ。」

「弁護士っ!?」

やっぱ似合わねえか...。

「なんか...娘って父親みてえな奴と
結婚してえんだろ?だから...
その...なんていうか...。」

言っている自分が急に恥ずかしくなった。

「ええー。私パパみたいな人とは
結婚したら疲れそー。」

「えっ!?そっそうか.....。」

「でもっ。誠司なら弁護士むいてるかもね。
口喧嘩とか強そうだし。うちのパパ
いっつもママに口喧嘩で勝ってるから。
いいんじゃないの?」

急に肩が軽くなったような気がした。

「美鈴は...どこ受けるの?」

「私は.....本当はS大かJ大で
迷っていたんだよね。でも...
J大のほうが誠司の大学に近いから
そっちに変えるっ。」

「はあ!?そんな風に決めんなよ。」

「私が自分でそうしたいの。誠司の
ためじゃないよ?それで誠司と...
ずっと一緒にいれたら運命ってやつでしょ?」

っ///

急に美鈴がすごくかわいくて恋しく
感じるのは何でだろう。

「きゃっ///誠司っ!もう校門だよ?」

そんなの気にしねえ。
校門の前で俺は強く美鈴を
抱きしめた。

俺は─...美鈴がいなくて
寂しかったんだ。

だからもう二度と美鈴を
離しはしない。