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「へー、良かったじゃん。」

愛梨は棒読みで鏡を見つめながら言った。

「なによっ!その言い方っ!!」

「そんなことより臭い!早く出るよっ!!」

「...は?どういう意味?」

「だからトイレ臭いっ!!誰かうん―「わああ!!ほら、声デカい!!出るよっ!!」

すぐ愛梨は下品な事いうんだから。

「で、美鈴は2週間1人で帰れるの??」

「帰れるからっ!子供じゃないんだからっ。」

ふーん。と愛梨はつまらなさそうに言った。

「美鈴。早く戻んなきゃ。弁当食べる時間なくなるっ。健也も誠司くんも待ってるよ?」

「あ―うんっ。」

教室から健也くんが手を振っているのが見えてやっと私は走り出した。

『黒澤美鈴―...』

「え...?」

どこからか私の名前を呼ぶ声が聞こえた。

気のせいか...。

そのまま何も気にせず私は教室に戻った。