「和也っっ!」
懐かしくて間違えてはいけないあの
愛おしい...後姿。
「玲っ.....うおっ!」
私は数やに飛びついた。
「やっど会えだああ.....。」
泣いていて舌が回らないよ。
和也は私の背中を撫でてくれた。
「会いたかったぁ...。」
お金もなくて高校生の私達は
滅多に会えていなかったもん。
「...ごめんな。玲奈。」
「ううん...私、約束守ったよ?」
「あぁ。知ってる。」
「もうどこにもいかない?」
すると和也は私から一歩距離をとった。
「和也?」
「...約束守ったからご褒美な。」
「へ.....?」
和也が白い箱を出す。
あれ...前にもこんなこと...
「いつかは本物渡すからそれまでは
離れんなよ。」
「うう゛っ.....。」
「なんで泣くんだよ!?」
「だあっでえ.....。」
嬉しすぎるよ。こんなの。