俺様王子にご注意を


「和也に出会うまでも私の心の中には
いつも龍也が隣で笑っていてくれたよ。」

だからもう...

「龍也、お疲れ様。ありがとう。」

やっとスッキリさせれた。
心が晴れた...瞬間。

壊れたわたし達の全てを...
キレイな思い出にできたんだ。

だから...

「玲奈......ありがとう。」

ゆっきり休んでそれぞれの自分の
落ち着く一番の場所に帰ろう。


─────

「.....辛い時があったら俺に
連絡入れろよ?大宮半殺しに
してやっからさ。」

「ふふ、ありがとう。」

途中まで龍也が送ってくれた本当の
私の家.....。

「入んねえの?」

龍也は不思議そうに聞く。
そりゃあ、そうだよね。

「...ここもう私の家じゃなくてさ。
あっ、いっ今はだけど来年くらいには
ここに戻ってるはずだけどね?」

「...何かあったわけ?」

「いっ色々とねー。」

喋りすぎちゃった。
怪しまれてる.....?

「ふうーん...。じゃ、
まだ送る「いっいい!全然大丈夫っ!
ははっ、大丈夫だから。」

「あ...そう。分かった。じゃあ...
また学校でな。」

龍也は手をさしだした。
私は、その手を軽く握った。

「友達の証。」

龍也はそう言って来た道を
ひきかえしていった。

「私も...進んでかなきゃな。」

自分の足で私の帰る場所に
帰って行った─。