後になって考えてみれば
和と玲だなんて...。

でもそんな玲奈は、俺を信じて
待っていてくれる。

だから俺もそれにこたえたい。

絶対に─。絶対に─。

傷つけない。

玲奈Side

「えええっ?じゃあ和也くんまぢで
九州行っちゃうの?」

「う...ん。」

今は掃除中。

恵美はほうきを手から落とした。

「いいの?本当に。」

「...私が行くな。なんていえないでしょ?」

「今ならまだ間に合うよ。」

「...そんな事言えるわけないよ。
私は...和也に家族みんなで幸せに
なってほしいの。」

「玲奈ちゃん.....。」

間違いなんてない。
これがあっている。

その時恵美は先生に呼ばれて
ほうきを私に渡して教室から
出て行った。

まだ何か話したりないようだったけど
これ以上恵美と話していたら
私まで迷ってしまう。
だから...良かったのかもしれない。

掃除をしながら何度も考えてしまう。



今ならまだ間に合う。


そんな馬鹿げた言葉を。
行かないでって言ったら和也は
何て言うの?

困らせたくない。
せっかく和也が決めてくれたんだから。