玲奈Side

「ちゃんと言えよ?大倉にさ。」

「ああ。」

何を...?和也にノートを
借りようと思って部屋の前まで来た。

けど.....何?
話し声が聞こえてドアに耳を
当てて聞こえたのが誠くんと和也の
話し声。
そして...ちゃんと言えって...何?
しかも私にっ!?

...この間もちゃんと言って
くれなかったし...

『悪ぃ。忘れた。』でごまかされた。

何か私に隠していることがあるはず。

─────

「あーあ。学校始まっちゃった。
はあー.....。」

始業式の日隣の席の和也は
ため息をこぼした。
私は、それを睨んで無視した。

「はっ?何!?」

和也が私の肩に触れようとした時
私は立ち上がった。

「悪いけど、今日は部活でれない。」

「...はあ?」

和也は私のことを呆れたような
目つきで見上げている。

「じゃっ、そういうことだから。」

私は鞄を持って教室から出て行った。

和也の昨日の話しを聞いてから私は
和也と全然口を聞いていない。
さすがの和也も少し怒っている。

「玲奈ちゃんっ!」

後ろからあわててくる恵美の声が
聞こえた。

「あ...恵美、私、部活休むね。」

「何かあったの!?仲直りできたって
言ってたじゃんっ!次は何よ?」

「...それは、ごめん。ここでは
言えないや。」