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うう...。どうしよう...。
私は今、和也の部屋の前までは
来たけど...
ノックをできないでずっとドアの前に
立ったまま。

だってなんて言ってノックする?

『この間はごめんね?』

それはなんか軽すぎるような...。

『和也...聞いて..』

絶対和也なら聞いてくれないよ。

私は一旦自分の部屋に戻って
恵美に携帯で電話をかけた。

『もしもーし?上手くいった?』

「恵美ぃ...何て言えばいいのぉ?」

もうお手上げだよ...。

『はああ!?まだ行ってないわけ?』

私はしばらく恵美に意味のない
言い訳をした。

『色仕掛け...とかどう?』

...?

『だから色仕掛け作戦!よくない?』

「はああ?ばっばっかじゃないの!?///
そんな事したら和也がますます
怒るにきまってるよ!」

恵美は何を言い出しているのよ...。

聞いているこっちが恥ずかしくなる///

『何で?いいじゃん。』

「喜ぶのは誠くんだけでしょっ!」

『玲奈ちゃんっ!私の彼氏を馬鹿に
しちゃだめだよ!和也くんだって一応
健全な男子高校生なんだよ!
男の子なんだよっ!いやらしい目だって
隠しているに決まってますー。』

「やっやめてよ。そういうの!
まあ...やらしくないほうが心配...
だけどさ。」

って私は何言っちゃってるの?