和也Side

「なあ、大宮ってさー。玲奈のこと
どう思ってんの?」

玲奈って...呼び捨て!?

「あ?お前には関係ねえだろ。」

部活中西本が俺に近づいてきて
何だと思ったらこんなばかげたことを
聞いて来た。

「関係ねえかー...したらよかったー。
俺さ、この間玲奈に告ったから。」

「.....はああ!?」

西本は俺が弓を持って的に狙って
集中したいのをお構いなしに
まだこう続けた。

「悪いけど...彼氏もちとか俺には
関係ねえからさ。スキだって伝えた。」

「あ、そ。」

弓が震える。

「いいのかよ?」

「別に...俺と玲奈のことはお前には
関係ねえじゃん。お前と玲奈のことだって...
俺には...関係...ねえ...し。」

─バンッ

震える手で矢を打ったけど
当然的から外れた。

「っち.....。」

俺は当たらなくて舌打ちをした。

「動揺してんじゃんかよ。」

「あ!?」

俺は西本をにらみつけた。

「かっこわりいじゃん。お前。」

「何がだよ!?」

「俺ならもっと大事にする。玲奈のこと。
中学の時もきっと大事にしてたって
自信がある─。」

そんな自信...どこから
でてくるんだよ。