和也SIde

─プルルルル

玲奈が部屋に戻って1人でTVを
見ていると電話が鳴った。

「...もしもし?」

『...和也。私よ。』
この声は...母さんだった。

「何?」

『明日...やっぱりちゃんと親子で
話がしたいの。』

「...分かった。部活終わったら電話する。
明日は午前だけだから、さ?」

『ありがと。...おやすみ。
お皿とか洗わなくていいからね。』

「母さん、いまどこに...」 ─ブチッ

母さんはどこにいるのかも
言わずにすぐに電話を切った。

─────

「じゃ、解散~」

部活が終わって俺はすぐに母さんに
電話をかけた。

『...もしもし?終わった?』

「ああ。」

『学校の近くロRaranってカフェで
待っているわ。』

母さんはすぐ勝手に決める。

「...分かった。今いく。」

ちゃんと素直に全部言わなきゃいけない。
きかなきゃいけない。

けど...俺は臆病者だ。

心のどこかで怖がって逃げたくなる。

「和也.....。」

いつもより暗い顔で玲奈が
近づいてきた。
普段は部活で中々近づいてこないのに
今日は珍しい。
俺もちょうど玲奈にこのことを
言わなきゃいけなかったし
良かった。