「パトリックさん、今日はシンディさんは?来ていないみたいですけど」
「シンディは、祭りに備えて神殿で禊をしているよ。パーティーに来られなくて随分膨れていたな」
「禊・・・そうなんですか・・・会いたかったのに、残念だわ」
――シンディさんに会えたら、あの事を聞いてみようと思っていたけれど・・・。
「曲が終わったな・・・アラン、これくらいは許してくれよ・・・」
名残惜しげに身体を離してそう呟くと、パトリックは指先に甘いキスをした。
それを見て、御令嬢たちのグループからざわめきが起こった。
顔を寄せ合いヒソヒソと会話を交わしている。
「あの、パトリックさん、皆が見ています・・・」
「あぁ、構わないさ」
――構わないって言っても・・・。
あそこにいる御令嬢たちの視線が熱いわ。
「すまない。また困らせてしまったね・・・。さぁ、アランのところに連れていくよ」
「失礼―――パトリック殿。その方を御紹介頂けませんの?」
パトリックに連れられて、アランのところに向かおうとすると、不意に背後から声をかけられた。
振り返ってみると、さっきまでレオナルドと談笑していた女性が微笑んで立っていた。
赤みがかったブラウンの髪に、ブラウンの瞳。
背が高くて豊満な胸を持つスタイルは、女の色香をたっぷりと放っていた。
胸の大きく開いた煉瓦色のドレスがとてもよく似合っている。
パトリックににっこりと妖艶に微笑む女性。
「――っと、そうだな。だが、私が紹介しても良いのか?」
「アラン様はあの通り、お忙しいご様子ですもの。全く差支えないと思いますわ」
アランの方を見やると、ラステアとルーベンの大臣たちに囲まれて何やら話し込んでいる。
パトリックは暫く迷っていたが、マリアに向き直った。
「彼女はエミリー・モーガン。異国から来られた方だ。エミリー、この方はラステアの姫君、マリア様だ」
「お初にお目にかかります。マリア・フィールと申します」
ニッコリと微笑み、マリアは丁寧に膝を折った。
―――綺麗な方・・・。この方がラステアの姫君。
大臣方がアラン様のお妃にと推した方。
生まれながらの高貴な方―――
「エミリー・モーガンと申します。宜しくお願い致します」
「エミリーさん、私、あなたとゆっくりお話がしたいわ。あちらに参りませんこと?――良いでしょう?パトリック殿」
マリアは会場の隅にあるソファを指差した。
「シンディは、祭りに備えて神殿で禊をしているよ。パーティーに来られなくて随分膨れていたな」
「禊・・・そうなんですか・・・会いたかったのに、残念だわ」
――シンディさんに会えたら、あの事を聞いてみようと思っていたけれど・・・。
「曲が終わったな・・・アラン、これくらいは許してくれよ・・・」
名残惜しげに身体を離してそう呟くと、パトリックは指先に甘いキスをした。
それを見て、御令嬢たちのグループからざわめきが起こった。
顔を寄せ合いヒソヒソと会話を交わしている。
「あの、パトリックさん、皆が見ています・・・」
「あぁ、構わないさ」
――構わないって言っても・・・。
あそこにいる御令嬢たちの視線が熱いわ。
「すまない。また困らせてしまったね・・・。さぁ、アランのところに連れていくよ」
「失礼―――パトリック殿。その方を御紹介頂けませんの?」
パトリックに連れられて、アランのところに向かおうとすると、不意に背後から声をかけられた。
振り返ってみると、さっきまでレオナルドと談笑していた女性が微笑んで立っていた。
赤みがかったブラウンの髪に、ブラウンの瞳。
背が高くて豊満な胸を持つスタイルは、女の色香をたっぷりと放っていた。
胸の大きく開いた煉瓦色のドレスがとてもよく似合っている。
パトリックににっこりと妖艶に微笑む女性。
「――っと、そうだな。だが、私が紹介しても良いのか?」
「アラン様はあの通り、お忙しいご様子ですもの。全く差支えないと思いますわ」
アランの方を見やると、ラステアとルーベンの大臣たちに囲まれて何やら話し込んでいる。
パトリックは暫く迷っていたが、マリアに向き直った。
「彼女はエミリー・モーガン。異国から来られた方だ。エミリー、この方はラステアの姫君、マリア様だ」
「お初にお目にかかります。マリア・フィールと申します」
ニッコリと微笑み、マリアは丁寧に膝を折った。
―――綺麗な方・・・。この方がラステアの姫君。
大臣方がアラン様のお妃にと推した方。
生まれながらの高貴な方―――
「エミリー・モーガンと申します。宜しくお願い致します」
「エミリーさん、私、あなたとゆっくりお話がしたいわ。あちらに参りませんこと?――良いでしょう?パトリック殿」
マリアは会場の隅にあるソファを指差した。


