シャクジの森で 〜月夜の誓い〜【完】

「君の首にあるアランの刻印を、私が消してもいいかい?」


息を飲む音が聞こえ、腕の中の身体が急に身動ぎをし出した。



胸の前で握られていた手が離れて私の胸を押し始め、ささやかな抵抗を試みている。


その動きを利用して、手を素早く掴んでサッと脇に避けた。

抵抗できないように身体をぎゅっと密着させると、伝わってくる柔らかい感触。




「こんなに “欲しい” と思ったのは生まれて初めてだ。決して後悔させない」



小さな頭は掌の中で逃れようとふるふると動いているが、指を駆使してグッと固定した。




「君の力では無理だ。逃げないでくれ――――いいね?」



「あの、パトリックさん、まっ――んんっ!」





柔らかな唇を塞いで、想いを込めて甘く責めた。


身体の奥まで蕩けるような甘いキス。


腕の中の身体の力が徐々に抜けていく。


何度かの甘い攻めで、頬は染まり、腕の中で甘い吐息を漏らしている。


唇を離すと愛しい身体はぐったりとしていた。





「エミリー、愛している・・・。こんなに愛しいと思うのは、君だけだ。必ず幸せににする―――」




さらに強く抱き締めて、後ろ髪に差し入れていた手を耳元まで移動させて、首筋を露にした。


暖炉の火に浮かび上がる白い首筋。

頭を少し傾けて首にキスしやすいようにすると、3つの刻印がうっすらと並んでいた。


これを全部自分のモノにしたい。


首筋の刻印の後を狙って唇をそっとのせると、ビクッと身体が震え、身動ぎが再び始まった。




「ゃ・・・ぃゃ・・」



さっきのキスでは足りなかったのか、強く抑えつけても動こうとする。

全く何処にこんな力があるのか。




「ゃ・・・・んんっ・・」


もう一度唇を塞ぎ、身体の力を奪った。


すると、か細い指が最後の抵抗をするように、服をぎゅっと掴んだ。



唇を首筋に戻してすーっと這わせていく。


ピクッと反応する初々しい身体、耳に届く甘い吐息、全てが愛しい。



「ゃ・・・ィヤ・・」



腕の中で震えながらも、再び小さく発せられた抗議の声。


耳には届いているが、唇を離す気には、全くなれない。



最初は柔らかく、徐々に強く・・・・・


私は一つ目の刻印をつけ始めた。