考え込むようにブルーの瞳を伏せるパトリック。
「そうか、彼女はあれから毎日、医務室に行っているのか・・・」
―――なるほど、小鳥の様子を毎日見に行くなど、実に彼女らしい。
パトリックの伏せられた瞳が愛しげに染まっていく。
「シンディ、情報をありがとう。さすが私の妹だ。だが、残念ながら週末に彼女を誘うことは出来そうもない」
テーブルの向こうで、パトリックは残念そうに肩をすくめた。
「どうして?身の危険のことなら、お兄様が付いていれば大丈夫でしょ?それに一日一緒にいれば、きっとお兄様のことが好きになるに違いないわ。だって、今日、お兄様のことをどう思うのか聞いたら”優しくてとても素敵な人だと思う”て言ってたもの。お兄様を好きにならない女の人なんて、この世にいないわ」
シンディは懸命に誘うように薦めた。そうしてくれないと思い通りに事が進まない。
それを聞いて、パトリックは驚いたように瞳を見開いた後、優しく微笑みながらサラサラの髪を撫でた。
「嬉しいことを言ってくれるね?彼女を誘えないのは、彼女の身の危険ということもあるが・・・一番の理由は、私に時間がないということだ。月祭りまで日がない。兵士の試験の処理と並行して、これから毎日準備に追われるからね。休日返上だ。言っておくが、シンディも巫女の稽古で週末も休みなしだよ?」
「えー!?うそでしょう?そんなぁ・・・・お兄様、それ本当?」
シンディは哀しそうな顔をして、思い切り抗議の声をあげた。
「あぁ、毎年そうだから、今年もそうだろう」
「あぁ、もうっ、ショックだわ!週末には城下にお買い物に行こうと思っていたのに・・・市場はお屋敷から近いから、沢山買い物出来ると思っていたのに・・・」
この世の終わりのような声を出して嘆くシンディ。
それを見て、クスッと声を出して笑うパトリック。
――最近少し大人びたと思っていたが、まだまだ子供だな・・・。
「シンディ、買い物なら祭りが終わってから行けば良いだろう?」
「でも、お兄様、限定のアクセサリーが月祭りの前に売られるの。人気があるから、後からじゃきっと間に合わないわ」
余程それが欲しいのか、大きな瞳がうるうると濡れていく。
「お兄様、どうしてもダメなの?」
無言で諭すような瞳で見つめるパトリック。
シンディはとうとう丸いテーブルの上に突っ伏してしまった。綺麗な銀の髪がさらりとテーブルの上に散らばる。
「シンディ、巫女になったからには、それは我慢しなければいけない。分かるね?・・・疲れてるだろう?さぁ、もう帰るといい」
パトリックは立ち上がると、シンディの鞄を取って、テーブルに突っ伏している細い肩をポンポンと優しく叩いた。
「ほら、立って。馬車まで送るよ」
「そうか、彼女はあれから毎日、医務室に行っているのか・・・」
―――なるほど、小鳥の様子を毎日見に行くなど、実に彼女らしい。
パトリックの伏せられた瞳が愛しげに染まっていく。
「シンディ、情報をありがとう。さすが私の妹だ。だが、残念ながら週末に彼女を誘うことは出来そうもない」
テーブルの向こうで、パトリックは残念そうに肩をすくめた。
「どうして?身の危険のことなら、お兄様が付いていれば大丈夫でしょ?それに一日一緒にいれば、きっとお兄様のことが好きになるに違いないわ。だって、今日、お兄様のことをどう思うのか聞いたら”優しくてとても素敵な人だと思う”て言ってたもの。お兄様を好きにならない女の人なんて、この世にいないわ」
シンディは懸命に誘うように薦めた。そうしてくれないと思い通りに事が進まない。
それを聞いて、パトリックは驚いたように瞳を見開いた後、優しく微笑みながらサラサラの髪を撫でた。
「嬉しいことを言ってくれるね?彼女を誘えないのは、彼女の身の危険ということもあるが・・・一番の理由は、私に時間がないということだ。月祭りまで日がない。兵士の試験の処理と並行して、これから毎日準備に追われるからね。休日返上だ。言っておくが、シンディも巫女の稽古で週末も休みなしだよ?」
「えー!?うそでしょう?そんなぁ・・・・お兄様、それ本当?」
シンディは哀しそうな顔をして、思い切り抗議の声をあげた。
「あぁ、毎年そうだから、今年もそうだろう」
「あぁ、もうっ、ショックだわ!週末には城下にお買い物に行こうと思っていたのに・・・市場はお屋敷から近いから、沢山買い物出来ると思っていたのに・・・」
この世の終わりのような声を出して嘆くシンディ。
それを見て、クスッと声を出して笑うパトリック。
――最近少し大人びたと思っていたが、まだまだ子供だな・・・。
「シンディ、買い物なら祭りが終わってから行けば良いだろう?」
「でも、お兄様、限定のアクセサリーが月祭りの前に売られるの。人気があるから、後からじゃきっと間に合わないわ」
余程それが欲しいのか、大きな瞳がうるうると濡れていく。
「お兄様、どうしてもダメなの?」
無言で諭すような瞳で見つめるパトリック。
シンディはとうとう丸いテーブルの上に突っ伏してしまった。綺麗な銀の髪がさらりとテーブルの上に散らばる。
「シンディ、巫女になったからには、それは我慢しなければいけない。分かるね?・・・疲れてるだろう?さぁ、もう帰るといい」
パトリックは立ち上がると、シンディの鞄を取って、テーブルに突っ伏している細い肩をポンポンと優しく叩いた。
「ほら、立って。馬車まで送るよ」


