つないだ小指

「あ、俺、葉摩美大の学生でジュエリ-デザイナ-目指してたから。

 香菜子さん大学の客員講師もしてたでしょ。

 カッコよくてデザインもシャ-プでおれの憧れだったから。

 香菜子さんがここの彫金部門立ち上げてたこと知らなかった?

 だからここに就職したんだけど。君も、そっちの希望なの?」


「全然知らなかった。

 私はデザインとか全然だめなの、

 でも鉱石とか好きでだから、

 外商とか興味があるかな。」


「なるほどね、お互い希望が通るといいね。

 いいねその指輪凄く香菜子さんらしいデザイン。

 見せてもらってもいい?」


「あ、えっと外さない約束なの。」


「?、お母さんと?」


「あ、はい。」郁人とだけど、、、


「しょうがないね、じゃちょっとだけ見せて。」


手を取られた、////恥ずかしい

手のひらクルッと返されじっと見つめられるなんてそんなの経験ないしっ!!


「たっ高山さん恥ずかしいです。」


「ゴメン、初対面なのにそうだよね。ありがとう。君に会えてよかった。」


「はあ。こちらこそ母の話が聞けてうれしかったです。」


びっくりだよ、ママ、ママって凄かったんだね。仕事の話ってしなかったから。

恥ずかしかったけど誇らしいよ。