私が、6歳のとき父は交通事故で他界した。


それから、14年間、


母と私は運命共同体のように、


お互いに身を寄せ合って生活していた。


とはいえ、父が残した遺産と保険金は、私たちが普通に


暮らしていくためには十分なものだったので、


金銭的に苦労したこともなく大学生になっていた。


そんなある日、母から「赤ちゃんができた。」と告白された。


相手は、父の親友で、何かと私たちの面倒を見ていてくれた


結城一馬氏だった。


「信じられない!!結城ママにはすごく良くしてもらったじゃない。


私は、結城ママが大好きだったのよ。仕事で留守ばかりだったママの代りに


たくさん大切にしてもらった。あの家族は私の憧れ、幸せの象徴、


ママだって知ってるくせに。」




「ふ、不倫とかじゃないのよっ!!英恵さんが亡くなった後なのよ、


一馬が落ち込んで立ち上がれなかった時、


支えているうちに、なんていうか、、、、、。」



「ねぇ、結城パパと結婚とかしちゃうの?」


それ、ちょっと困るんだけど、、、