「優梨ちゃんの恋バナって聞いたことないよね。 好きな人、いないの?」 「いきなり、何? 好きな人……いないよ。 今は他のことで忙しいし」 「そっか……」 それっきり菜々は黙り込んでしまった。 変だとは思いながらも、何も言えなかった。 「喉渇いたから、何か買ってくるね」 「え?あたしも行くよ。 優梨ちゃん、1人じゃ危ないよ」