あれから、優梨が隠していた電話を使って警察を呼んだ。


警察が来るまで、優梨は一言も話さなかった。


“逃げも隠れもしない”と言った言葉通り、逃げも隠れもしなかった。



他のみんなも何を話していいか分からず、無言だった。


その中で、寛子がこっそりと優梨に話しかけた。




「1つだけ聞きたいことあるんだけど、いい?」




こうやって、優梨と2人で話すのは久しぶりだった。


親友ではあるけど、最近はずっと素っ気なかった。