「え?それって……!」 「うん。 それが、菜々だよ」 優梨の言葉で、全員がいっせいに菜々を見る。 今の菜々は、優梨と全然似ていない。 いまいちピンとこない。 「それから、必死で調べたよ。 私そっくりの女の子の正体を。 私は一人っ子のはずだから、似ている人がいる訳がない。 でも、見間違いな訳もなかった」 真奈だって、優梨にきょうだいがいたなんて、聞いたこともなかった。