「血の、繋がり……?」 「2人が離れたのはたぶん、奪ったんだ。 誘拐して、自分の子供として育てたんだよ。 理由は分からないけど。 だけど、顔が似ていたんだろうね。 そのため、整形した。 両親にとっては、忌まわしい過去でしかない。 だから、記憶を消した」 淡々と、でも寂しそうな顔で真奈は言う。 優梨は、相変わらず無表情だった。 菜々は体が震えたまま、目には涙を溜めていた。 目の前で、両親と呼んでいた人の犯罪が暴かれたから。