そんな菜々を、優梨は切ない目で見ていた。


分かってるって言う以外、何も言えなかった。

我慢しているのが分かったから。




バスが出発して2時間、外も暗くなった頃、目的地に着いた。


街中を外れて、山奥へ来た。

周りは樹木ばかりの中、ポツンと別荘みたいな建物が1つだけ建っていた。




「凄い、何これ」



「豪華だね」