その表情に驚いた優梨は、真奈に詰め寄る。 真奈はゆっくりと手を伸ばす。 「あ……あれ……」 優梨の方を向かず、前を見たまま、指をさした。 よく見ると、その手は震えていた。 優梨たちは、ゆっくり真奈の指さす方へ視線を向ける。 「きゃっ……」 それを見るなり、菜々は目を伏せた。 優梨と寛子は真奈同様、顔が青ざめてしまった。