そうこうしている間に、俺が通う学校に着いた。 「ここが…」 めっちゃ広いし! キレイだし! 豪邸みたいな作りだ。 「南をよろしくお願いします」 母さんは手続きを終え、 「じゃ、頑張りなさい」 と言った。 その後は、寮母さんに校内を案内してもらった。 「ここが熊谷さんの部屋よ」 部屋の前には『木下菜々子・松谷弥生・熊谷南』 という紙が貼ってあった。 熊谷南。 俺の女用の名前。 本名は熊谷南雄。 まあ、そう大して変わってないな。 ――ガチャリ