女を押さえつけてた手を外すと、
「男!」
と声を張り上げた。
「これには深ーい理由が…。絶対、何も手ぇ出さねえから!」
「…ふーん。今回だけは許してあげる」
なっ…なんて上から…!
でもここは、
「どーも」
これしかないだろ。
「……てかさ、あんた、ホントに男?」
なっ…!
偉そうな上に今度はこんなことを…。
しかもあんた呼ばわり!?
「男ですケド?」
少し怒ってみた。けど、それにも気づいてないように、
「だってさ、女がこーんなカッコでいるのに見もしないし」
「見てほしいワケ?」
俺は女の手を掴んで、
体の方を見た。
……何も、感じないのだけど。
「…っ」

