ある神社に女の子4人が遊んでいた。
『みんなで缶蹴りしょうよ!』
『いいよ』
ある一人の女の子が提案した遊びに皆が賛成した。
『京子ちゃん鬼やってね』
気の弱い女の子を無理矢理鬼にすると、いっせいに逃げていった。
『じゃあ数えるね!いーち、にーい…』
女の子が数を数えている間、他の皆が集まって、
『京子ちゃんの知らない秘密の小屋に隠れようよ!』
ちょっとした意地悪のつもりだった。
小屋に隠れても見つかるだろうと考えていた。
しかし、いつになっても女の子の探す声が聞こえない。
『京子ちゃんどうしたのかな?』
『帰ったんじゃない?』
『どうする?』
『でる?』
話し合いをしていたら、5時のチャイムが鳴った。
『帰らなきゃ…』
皆で小屋から出て神社の前を通ったら、
『あれ…?缶だ』
一人の女の子が指をさした向こうにはまだ缶がおいてあった。
『どうしたのかな?』
気にはなったが門限が近いのでみんなは帰っていった。

そして翌日になって初めてしった。
一緒に遊んでいた京子ちゃんはあれから…
行方不明になっていたと。

あれから12年が経った。
みんなが成人式で集まることになった。
「みんな元気だった?」
皐月、冬子、七恵。
いつも一緒にいたメンバーだった。