それからのあたし達は速かった


ユウ達の経験から大体10人単位で行動するようにしたりして金浪からの攻撃をなるべく防いだ



そして裏でもじわじわと金浪を追い詰めていく



そして遂に全国No.1、2の全面対決が始まった



結果は焔の勝ち



だけどあたしも体はボロボロで後ろから近づく狂気の影に速く気づくことが出来なかった


「総長っ!!」



気づいた時にはもう遅くてあたしは希里突き飛ばされた



そして


「うっ!?」



ポタポタ…


「総長大丈夫か…?」


『希里…』



こんな時まであたしが女だってバレないように名前は言わない希里


だがその希里の下腹部に刺さっているのはナイフ



そこから血がポタポタと流れ落ちる



あたしは希里を刺した男を睨み付ける


あたしが放つ殺気に可笑しくなったのか気味の悪い笑みを浮かべながら後ずさる



あたしは容赦なく男の顔面を蹴り上げ男は倒れた


本当はもっと殴りたかった


だけど今は希里だ



『希里っ!!』


「茉夜…泣かないで。」



そう言ってあたしの頬に流れる涙を血がついた手で拭う



「ごめんね…血が…」


あたしは希里の手を両手で包み込む


『いい!!そんなの気にしない!!』