ありのままの、あなたが欲しい。

「これ回覧版なんですけど、次は左隣の方に回してください」


「あぁ…!はい、わかりました。ありがとうございます」



事情を理解した藤咲さんは、たんぽぽの綿毛みたいにふんわりと優しい微笑みを浮かべた。


この笑顔を見るたび、俺の中の汚い部分が浄化されていくような気分になるのは何故だろう。



「あの……」


「はい?」



綿毛が風に舞っていったように急に彼女の顔から笑みが消え、俺はなんだか不安になる。


何か言いづらそうにしていた彼女は、小さな声でぽつりと言葉を発した。



「あの…昨日、盛り上がってましたね?」



──げっ…!