ありのままの、あなたが欲しい。

そんな夏芽さんのことだからきっと、マナトくんの父親に会ったからと言って何が変わるわけではないだろう。


勝手にそんな予想をして、なんとなく暗くなりがちな気分を上げようとしていた。




その日の夜、もう一度夏芽さんの部屋を訪ねると今度こそ会うことが出来た。

“米を分ける”というきっかけを与えてくれた親父に感謝。


でも、久々に見た夏芽さんの表情はなんだか冴えなく、いつもの覇気がない。



「…どうかした?」



顔を覗き込むようにして聞くと、彼女は浮かない表情のまま口を開く。