ありのままの、あなたが欲しい。



結局、花火が終わる頃になってもショージさんからの連絡はなかった。


愛斗は眠い目を擦りながら「ショージが来るまで待ってる!」と言ったものの、やっぱり睡魔に負けて今は熟睡している。


私は一人、もう冷めてしまった料理と携帯の前で、もどかしい想いのままじっとしていた。



早く…帰ってきて。


声が聞きたい。顔が見たい。


あぁ…このまま会ったら恥ずかしげもなく飛び付いてしまいそう。



──ピンポーン…


「っ!?」



突然インターホンが鳴ってびくりと肩をすくめる。


え……誰?ショージさん?


でも、それなら来る前に連絡があるはずだし……