「はぁ…

馬鹿じゃないの?」



えっ…?




私が喋り終えてから、ずっと黙っていた雅。



そんな彼女が開口一番に発した台詞に私は戸惑いを隠せなかった。




『なっ 何で…』


「授業出ないからどうしたのかと思ったら、こんなとこでメソメソして‥

桜姫には泣く資格なんかないよ!」



『‥っ』



言いたいことはよく解らない。


でも なぜか言い返せなかった。



「桜姫は何で泣いたの?」


『それは‥っ』

「先輩がその人と付き合っちゃうかもって思ったから?」


『うん…』



「それっておかしいよ

だって桜姫は何もしてないじゃん!

なのに‥

諦めて、陰で泣いてるなんて

馬鹿みたい ていうか馬鹿!


勇気出して告白した子の事気にしてウジウジしてんなら、桜姫も勇気出せ!!」






雅の言うとおりだ。



先輩が人気あるとか聞く度にショック受けて一人でへこんで…


実際 私は何もしてないのに


馬鹿みたいだよね。




今日の子だって私と同じで先輩より年下なのに、勇気出して告白してた‥