《あ、もしもし。陸翔の母ですけど…》

その電話は、陸翔のお母さんの翠さんからだった。

「こんにちは。どうかしましたか?」

《……り、陸翔がっ》
突然、泣いているかのように鼻をすする音が聞こえた。

そんな翠さんの声に、胸の高鳴りが止まない。

ドキドキと、鼓動が早くなる。

陸翔に、何かあったの…………?





《……陸翔がっ………………》