鬼咬兇が喋り出すと時神はため息を着いた
時「チッ……何で分かった?」
雪「ハッ、舐めんなよ。刀、本気でぶつけあってたら分かるんだよ。戦ってる途中、人間の姿が一瞬重なって見えたんだ。」
雪はその後“自分でも不思議だがな”と続けた
鬼「ふ、面白い奴だなァ」
時「……こいつはな、詳しく言えば元人間だ。
こいつが人間だった頃、ある浪人達に目の前で家族を皆殺されたんだ、仲がいい家族でな。
その浪人達の家族を殺した動機が“暇潰し”だったそうだ。
勿論こいつは怒り狂った、数日してその浪人の目撃情報が入って急いで探しに行ったが、既にいなかった。
あてが外れ、村に戻ると今度はこいつの恋仲が通り魔に殺されていた。
その通り魔はこいつが探していた浪人の一人だったそうだ。
それを聞いたこいつは更に憎しみが大きくなった。
そしてついにその浪人を見つけた。
だが浪人は“覚えていない”と笑いながら言ったそうだ。
怒りが爆発して浪人に掴み掛かるが、丸腰で敵う訳が無く、こいつも殺された。
そしてこいつは憎しみのあまり、怨霊になってしまった。
こいつの憎しみは何十年経っても消えず、こうした鬼の姿になってしまった。
さ迷い続けたこいつは地獄の管理者に拾われて、以来地獄の番人として鬼咬兇になった訳だ。」
全部話終わると時神は鬼咬兇に目を向けた
時「上の奴等に人間の怨霊働かせてる何てバレたら、罰が下るからな。
だからこの事は俺と地獄の管理者と鬼咬兇しか知らねぇ。」
雪は無表情で聞いていて思考が読めない
死神は驚いている