略奪愛

嘘…

嘘だよ!あれはありえないもの…


「奏ー!?」


ゆう君が呼んでる…
トイレから出なきゃ…


心臓がバクバクいってる

だ、大丈夫よ!
夢だから、虫にでも刺されたんだよ…



「奏ー?」

コンコンとノックされ慌てて化粧品をしまう


「今出るよ」


大丈夫…
大丈夫よ


キィ…

「遅いよ!さっ行くよ?」

「う、うん」



ゆう君は爽やかな笑顔で笑ってくれる


私はゆう君の後を追いかけていく