はぁ…何でこうなるんだろう。

知らないと電話を切ってから30分。

俺は今卓也宅の前にいる。

やっぱ俺甘いのかな。

チャイムを押すと、卓也が顔を出した。

部屋に上がると春樹がいる。


「樺音…ごめんなさい。」

俺の顔を見るなり謝ってきた。

「ったく…」

こんなときなんて言えばいいんだろ。

思い付かねぇ。

めんどくさい。

「僕…やっぱり樺音が大好きだよ。」

さらっと言ってんなよ。

「知ってる。」

こうして俺たちは、仲直り(?)した。


夜には、理名さんも謝りに来た。

まったまにはこんな喧嘩も悪くないのかも。

刺激がないとつまんねぇし。

俺たちは高校3年生。

来年からはみんなバラバラだろうし、喧嘩してばか騒ぎして、そんなことも、もうすぐできなくなる。

だからちっちゃいことにこだわるより、笑って過ごしたい。