「いつの間に…」


碓河は角の柱にもたれ掛かるようにして立っていた。

「鬼はたしかに存在している。
異世界に住むオマエには信じられないことかもしれないが…」

「……………」

桃は黙って再び空を見上げた。
碓河もまた、それにつられるよう夜空を仰ぐ。

沢山の星が瞬き、流れ星が見えた。


「…鬼…退治したら、元の世界に帰れるんだよね…」