「確かに・・・そうだよね」
「だから、これが現実っ！！」
そう言って桐谷くんは
またピースをしている。
あたし、
初めて話した人にもおかしいって思われ
ちゃう考え方なんだよね。
「ごめんね、桐谷くんっ。
変なやつだって思ったでしょ？」
「・・・え？そんなこと・・・」
「やっぱり、盗んでほしいなぁ・・・」
自分がいやになる。
いつも鈴音が言ってることは意味分かん
ないとか、
あたしは興味ないよとかって言ってるけ
ど・・・・・・
本当は現実的にただ見れてないだけ。
はっきり言って鈴音の言ってること
信じてないってことにも繋がると思う。
「盗んでほしいって・・・なにを？」
「えっ・・・」
ばっと顔を上げると、
桐谷くんの顔が度アップだった。
