「さっそくだが羅菜さん、こいつの
うちの夜也の手伝いをしてくれるっての
は本当かね?」

「あっ、はい!」


そうだ、
今日はその話を伝えにきたんだ。

あたしが
返事をすると桐谷さんはあたしの手を握
った。



「ありがとう!こいつは頭いいんだけど
要領が悪くて、誰か手伝ってくれないか
とは思ってはいたんだが・・・」

「お役に立てて嬉しいです」

「いや、こちらこそだよ!」



あっ、
やっぱ夜也要領悪いんだ。

走って逃げるもんね・・・・・・。


納得するあたしをよそに、
夜也は桐谷さん、お父さんの手を払った。



「おい、触んなよ。俺のもんなのに」

「はー?」



桐谷さんにきつい目線でそう言った夜也
だけど、

あたしは


あんたのもんじゃないぞー!?