あたしは一人大きな口をあけて欠伸を
した。


「でっけぇー口」

「え!?桐谷くん・・・?」


あたしは焦って口を閉じる。
だって後ろから桐谷くんの声がしたから。

でも後ろに立ってるのは
怪盗ピエロだった・・・・・・。


「桐谷くんだったんだやっぱり」

「えっ・・・なんだ気づいてたのか」



あたしの発言に動じることなく
彼は仮面を外す。

素顔はやっぱり桐谷くんなの!?


「本当に桐谷くんなの!?」


気づいてたわけじゃない、
なんとなく共通点が揃ってただけ。


「羅菜お前・・・どっちなの?」

「ごめんなさい、気づいてたわけじゃな
いんです・・・」



あたしは頭を下げながら謝る。


「あははっ、羅菜らしいっ。いいよ。
バラすつもりだったし?」