「ありがとー」
桐谷くんはそう言って友達のところへ
戻っていった。
そしてあたしが桐谷くんと話すと、
「仲良いじゃーんっ、羅菜モテるのに
全然男の子と話したことなかったのにね」
笑顔で鈴音は色々言ってくる。
「そうだねー。なんか話しやすかったか
らさ」
「ひゅーっ」
「はいはい・・・」
まったく元気なヤツ。
鈴音とすぐに盛り上がっていたから…
『そろそろ、いいかな…バラしても』
誰かがそう呟いてるのに気づけなかった。
――――――――――
「んーっ、よく寝たぁっ。
・・・あれ?」
あたしがそっと目を覚ますと窓から見え
る景色はもう真っ暗だった。


