今日会った瞬間からその怪盗さんにつ
いての話を聞いてるんだけど

さっぱり。

鈴音が昨日怪盗さんに会ったのは分かっ
たんだけどね。



「だからね、昨日一人で最後まで日直し
てたら外暗くて・・・でも、

通り道の美術館を通ってたら・・・・・・
サイレン?の音が聞こえたのっ」

「うんうん」


あたしは真剣に話してくれてる鈴音に
相槌で答える。


「そしたら中からカッコいい男の子が
出てきたのっ」

「ん?そこあんま気にとめなかったけど
普通正面から出てくる?」



もしかしたら作戦なのかも?って
思えるけど。

どうやら・・・・・・


「そうなのっ!あたしに姿見られた瞬間
『ミスった!正面からはバカだった!』
って可愛く言ったの!!」

「可愛く?結論可愛いの?」

ただのミスだったみたいだ。



この瞬間にその怪盗あたしの中では
バカ決定。