しれっとした顔のあたしに
夜也は間抜けずらしてる。
口空いてますよー?
「ってことはやっぱり俺がピエロだから
怪しいと思ったわけ?」
「いやいや、まーそれも一理ある。
笑顔が嘘っぽかったから」
「ま、まじかよ・・・」
あたしの言葉を聞いてなぜか鏡を持ち
笑顔の練習をしだした。
いやいや、
そんな練習しなくても大丈夫だよ!!
「実際はね、夢を見てたから」
「夢?」
「そう、すっごく怖い夢を見たの。
だから・・・怖くて反射的に夜也を
探しに行ってた。」
「実際は全然違ったんだけど」
安心してる、
似てるところはあったんだけど
最終的には夜也は無事だし。
「正夢かー・・・お袋はさ、実際は完全に
夢と現実が一緒になることはないつってた」
「え、そうなの?」
「うん、なんか重なって見えるのも脳の中
で曖昧になってんだと」
「曖昧になってる・・・」
そうなのかな?
自分からしたら
はっきり覚えてるつもりなんだけどな。


