そこには、
ぐったり倒れている夜也の姿があった。

呼びかけても起き上がってくれない。


地面にたくさんの血が流れている。

誰か、誰か早く来てっ。


そのときにはもう、
2人の姿はまったく見えなかった。


さっきまでと違うのは、
パトカーの音が大きく聞こえること・・・

そう思った時、


ぐるぐると頭の中で回る不安と共に
意識を失った。



意識を失ってるとき、
懐かしい優しい声が聞こえた気がした。




―――


『羅菜ちゃん、ありがとう。
   夜也のこと大切に思ってくれて』




この声は・・・笑菜さんの声・・・?