「お母さんは、たとえ恋愛感情じゃなく
ても思いはあったはずです。」
「でも、佐菜は俺なんか・・・」
「ゼロにしたのは誰ですか?」
明さんの裏切りは、
全てをリセットした。
どんなことでも作り上げるのは大変で
崩すのは
ゼロにすることは簡単なんだ。
「なっ、」
「おじさん、落ち着いてください!!」
「あ、あぁ・・・」
朝也さんに宥められても
明さんは落ち着きはなかった。
一番落ち着いてたのは・・・
夜也だった。
「おじさん、その拳銃・・・偽物です
よね?」
「…フッ。なにを言う。本物だぞ?」
「いえ、偽物です。俺、本物を返しに
行ったことあるんで分かるんです」
え・・・、拳銃が偽物!?
あまりにも
夜也が冷静に言うもんだから反応しそ
こねた。


