不覚にも
大切な奴って言われ方にときめいて
しまっていた。
「大切な奴・・・?しかも夜也の?」
「はい」
「ほー」
そう言ってあたしに近づく男。
ま、
またかよっ!!
さっきもこうやって後ずさりしたのに・・・
そう思いながらも
また一歩ずつ下がる。
「よくこんなところに来たな?
俺のことを怖くないのか?それとも・・・
愛の力か?」
「なんで怖がらなきゃいけないんですか」
「え・・・」
え・・・?
あたしの発言に驚いた表情を見せられた。
いやだって、
初対面の人に怖いとか
あんまり抱かないし。
見た目が怖くない限り。


