…………
「「…」」
いつの間にか、
外は真っ暗だった。
1人で帰るって言ったのに、
夜也がそれは絶対だめと言った。
だけど今、
2人の間に会話がないのは
夜也がさっき芳樹先輩のお母さんの
言ったことを
考えてるからだと思う。
―――
「夜也くん、あのね・・・
芳樹、救急車で運ばれた時はまだ意識
があったの・・・。それで・・・」
「はい・・・」
「夜也に、夜也に危ないって言ってって
芳樹言ってて・・・
意味が分からないでしょう?
ごめんなさいね」
「いえ、そんなことないですよ。
ありがとうございます」
芳樹先輩のお母さんには
笑顔を見せてたけど
そのあと、すぐになにか考え込んで
笑顔が消えた・・・。
危ないって・・・
もう夜也は危ない目にあってるのに・・・?
もう肋骨を
前に骨折したんだよ?


