「くそっ!おじさんなんで・・・
朝也だって芳樹とは仲良かったのに・・・
なんで襲えるんだよっ!?」
――――ドンっ!
夜也は力強く壁を殴った。
おじさん・・・
自分の妹の子供にまでなんで・・・。
芳樹先輩のお母さんも
とても苦しくて悲しい顔をしている。
みんなみんな、
ここにいるみんな悲しい顔をしている。
表に出しちゃいけないって分かってる
のに、3人の顔を見てると
あたしもつられて苦しい思いが顔に
出てしまう。
この空気はやっぱり嫌だね。
シーンとした空気の中、
「夜也くん、あのね・・・」
芳樹先輩の
お母さんが口を開いた。


