「げっ、もうこんな時間!?
じゃあ行ってきます!」
「気を付けてねー」
―――――バタンっ。
あたしは勢いよくドアを閉めて
家を飛び出す。
「あっ、羅菜。ちょうどよかった」
「夜也・・・」
「ん?」
ちょうどよく
夜也が迎えに来てくれた。
だけど今はなんだか複雑な気持ち。
今日見た夢と、
お母さんから聞いた話。
明さんになにされるか分かったもんじゃ
ない。
いつかあたしの傍から夜也は・・・
離れていってしまうの?
「羅菜、どうしたんだよ?」
「夜也・・・約束してくれる?」
「なにを?言ってみろよ。」
約束してほしい・・・
「あたしのこと、1人にしないでね?」