確かに臣也くんは
顔もかっこよくて
運動神経も良いし頭もよかった。
モテても
おかしくないけど
あたしはなんとも思ったことがなかった
んだ。
「おーい、臣也!!」
「んぁ?」
いつものように3人で登校していると
後ろから息を切らした声が聞こえて
3人で振り返った。
「兄さん?」
兄さん・・・そう、
走ってきたのは明だった。
今は思い出すのが辛いけどこのとき
のあたしは
もう大学生だった明を尊敬してたし
笑顔で迎えてたと思う。
「臣也おめー、母さんが作ってくれた
弁当忘れんなよ」
「えっ、わりぃっ。」


