なにがあったのかだって分からない。
でも・・・
「無事でよかった・・・元気そうで
よかった」
かけよって流れそうになった涙を
あたしはこらえた。
思い出したからだ、
『お前も普通の女みたいに泣いて
夜也にかけよれば?』
そう言われたことを。
確かに泣いてしまったらおかしい、
泣かないなんて言っておきながら
安心から涙が出そうになってしまった。
「羅菜?大丈夫か?」
「えっ、うん!」
そうだ
ぼーっとしてる暇はない。
聞きたいことがいっぱいあるんだ。
でも
「羅菜、なんで俺が入院してるって知っ
たんだ?」
あたしが口を開く前に
夜也が口を開いた。
「あっ、朝也さんが教えてくれたんだ」
その言葉に夜也は驚いた表情をする。


