「俺もそう思う。お袋の死だって朝也が
悪いわけじゃねぇのに・・・
自分を責めてばっかだった・・・なのに
なんでかおじさんのとこにいっちまった」
夜也は力強くベンチを殴る。
夜也はきっとお母さんの笑顔が大好きで
朝也さんのことだって
大好きなんだ。
分からないのは朝也さんの
気持ちだ。
「悪い、なんかもう真っ暗だな。
佐菜さん怒ってねぇかな?」
「大丈夫だよ、バイトだって思うと思う」
「そっか、じゃあ送る」
真っ暗な道を夜也と一緒に帰った。
「じゃあまたね」
「おう、また明日学校でな」
家に着くともちろん夜也は帰っていって
しまう。
どうしてだろう愛おしいのに
夜也が離れていってしまうと
考えてしまった。
夜也の去っていく後ろ姿は見てる
だけでなんだか切なくなった。