ぎゅっ。

その朝也さんの言葉を聞くと
夜也はあたしの手を強く握った。


「そうだとしても、俺は負けねぇから」


そしてそう
強く言った。

あたしはよくわからなかったけど。



「ふっ、じゃあばいばい」

「あぁ」

「あっさようなら・・・」




驚いた、
あいさつをした朝也さんにまさか返すと
は思わなくて

あたしも焦って返した。



「羅菜、ごめん」


そして夜也は苦しそうな表情で
あたしに謝るんだ。





――――――――――



「そんなことがあったのか?」

「あぁ。あいつ、なにしでかすか分かった
もんじゃないわ」