聞いちゃいけなかったかもと
なかなか返事がないときは思った。
だけど・・・
「聞いてくれる・・・?」
そう言った夜也に
「もちろん!」
あたしは嬉しく返事をする。
もちろんというと夜也はふっと笑って
話しだしてくれた。
「朝也はさ、正真正銘俺の弟なんだ。
双子の弟だ」
「うん」
「でもあいつと俺は正反対なんだ。
俺は夜であいつは朝。まず客観的に違う」
そうだろうか?
人間名前に影響されるかな?
夜也だって
名前に夜が入ってたって太陽みたいにあた
しとっちゃ大きな存在だもの。
だけどあたしはただ頷くだけで夜也の話を
聞いていた。
「それでさ、あいつは朝みたいに明るい
やつで小学校のときや中学のときからクラ
スの中心的なやつだった。」
「そうだったんだ」
「うん・・・」
小さくうなずく夜也。


